- DATE : 2014.10.09
- CATEGORY : 社長のコラム
京都市の事例から景観について考える
8月、京都市内で看板業界にとって慌しい動きがあったようです。
それは、2007年に改正された景観条例が元になっているのですが、看板是正の執行猶予が8月末で終了したためです。
いくら条例改正といえども、費用の問題や商売の都合でそう簡単には看板を撤去是正はできません。
しかし今回京都市はかなり厳しい態度で違法看板の取り締まりに臨んだようです。
景観条例を元に看板を規制することは、京都市に限らず各自治体で独自ルールも取り入れて行われています。
大概は区域を分け、大きさを押さえたり、屋上広告を禁止にしたり、色のトーンを下げたりといった規制ですが、
これで果たして本当に魅力ある景観となるのだろうかと、いつも疑問を抱きながら規制と向き合っていました。
規制ばかり先行させ、果たして地域の明快なビジョンがあるのか?
またそのビジョンのために改善が徹底されているだろうか?
京都の事例は利害関係者の間では賛否両論あろうかと思いますが、私は概ね支持します。
京都の歴史的観光資源の価値を高めるためにも。
それによって街が活性化すれば、将来的には事業主や看板業者にも利益が生まれるはずです。
今回は規制の厳格化と平行して優良看板の表彰や事業所の認定も始まっています。
他の地域でも行政が同じような取り組みをしていますが、京都のはレベルが高いです。
→京都かんばんねっと
ただ、懸念されるのはこの状態を維持できるかどうかです。
将来、市長が代わった途端にフェードアウトしないことを祈ります。